選択ルールについて

 『完全版』p.281~303に掲載されている選択ルールは基本的に全て使用します。例外は以下の4つです。

遺失呪文

 『完全版』に掲載されている遺失呪文のうち“ディクリース・ウェイト”、“インクリース・ウェイト”の2つの呪文は復活しています。
 なお、あるPCがシナリオの報酬などで遺失呪文を使えるようになった場合、呪文の知識はそのPC個人のものに留まり、それがザイン市内に普及することはないものとします。誰かが遺失呪文の知識を得たからといって他のPCがその呪文を使えるようになることはありません。また、当面の間、PC同士での遺失呪文の知識の譲渡・売買はできないものとします(NPCが望むのであれば、その者から譲り受けたり買い取ることは可能です)。

経験点について

【PC経験点とPL経験点】

 ‘LakeAir0621’では経験点はPCだけではなくPLに対しても与えられます。
 PCに対して与えられる経験点はPC経験点と呼びます。PC経験点は特定のPCにのみ帰属し、そのPCを成長させるためだけに使用される経験点で、SW本来のルールにある経験点と同じものです(キャラクター作成時に与えられる経験点はPC経験点です)。
 これに対してPL経験点はPLに対して与えられます。PL経験点は自分が管理するPCであればどのPCに対してでも使用することができます。つまりPC-Aの冒険によって得られたPL経験点をPC-Bの成長に費やしても構いません。また、経験点が余っているPLは、作ったばかりのPCに経験点を費やすことで初めから強いPCを登録することも可能です。

 PL経験点はPCの所持金に変換することもできます。この場合、所持金のために消費されたPL経験点の3倍に等しい額のガメル貨を得ることができます。

【経験点の獲得】

 使命達成によってPC・PLともにそれぞれ「シナリオの最大障害レベル×300」点の経験点を得ます。また、シナリオ終了までに7ヶ月以上を要した場合には、期間修正として前述の点数に「シナリオの最大障害レベル×15×(シナリオ終了にかかった月数(端数切り捨て)-6)」点が加えられます。
 例えばシナリオの最大障害が3レベルのシナリオを6ヶ月以内に終了させた場合、PC経験点として「3×300=900」点の経験点を使命達成経験点として獲得し、さらに同額の経験点をPL経験点として得ることになります。同じシナリオを1年かけて終了させた場合にはこの900点の経験点に「3×15×(12-6)=270点」が加えられ、合計で1170点ずつのPC経験点・PL経験点を得ることができます。
 また、1ゾロの経験点やモンスターを倒したことによる経験点はPC経験点に別途加算されます。
 なお、使命を達成できずシナリオが失敗した場合の経験点はそれぞれ「シナリオの最大障害レベル×120」点です。使命達成に成功したときと同様、シナリオが7ヶ月以上続いた場合には期間修正が加えられ、その点数は「シナリオの最大障害レベル×6×(シナリオ終了にかかった月数(端数切り捨て)-6)」点です。

 なお、シナリオが部分的な成功に終わった場合や、逆に望外の成功を収めた場合には、経験点を上の点数から増減しても構いません。ただし、ボーナスを与える場合には多くとも1割増程度を目安にしてください。

【中間経験点】

 原則として、シナリオの途中に経験点を与えることはしないでください。ただしキャンペーン的なシナリオの場合にその都度経験点を与えるのは構いません。

【GMに与えられる経験点】

 経験点を得ることができるのはPLやPCだけではありません。シナリオの終了によってGMもまた経験点を得ることができます。

 PLは自らの主観的評価に則ってGMに経験点を与えることができます。このとき、与えることのできる経験点の上限を「シナリオの最大障害レベル×800」点とします。シナリオ終了までに7ヶ月以上を要した場合には期間修正が加えられ、与えることのできる経験点の上限が「(シナリオの最大障害レベル×40×(シナリオ終了にかかった月数(端数切り捨て)-6)」点だけ増加します。目安としては、申し分のないマスタリングだと思えば上限一杯まで、つまらないシナリオだったと思えば2割前後、可もなく不可もないマスタリングであったと思えば6割前後の経験点を渡すぐらいが良いでしょう。
 シナリオ終了後、そのシナリオに参加したPLはGMに何点の経験点を与えるか管理人までメールにてご連絡ください。

 GMが実際に得ることのできる経験点は、上記に従って各PLから与えられた経験点を平均し、これにGM経験点を回答してくれたPLの人数の10分の1だけ割り増し修正を加えた点数です。つまり「平均点×(1+回答人数×0.1)」点が最終的にGMに与えられる経験点となります。小数点以下の端数は切り上げとします。
 ただし、GM経験点を回答してくれたPLの人数が1人だけだった場合、GMが得られる経験点は前述のルールに関わらず「シナリオの最大障害レベル×400」点に期間修正(「(シナリオの最大障害レベル×20×(シナリオ終了にかかった月数(端数切り捨て)-6)」点)を加えた点数となります。また、回答してくれたPLが1人もいなかった場合はこの半分です。

 なお、自分のPCをNPCとしてシナリオに参加させたGMは、PLとして得る経験点かGMとして得る経験点かどちらか高い方の経験点のみを得ます(両方を得ることはできません)。このとき得た経験点がGMとしての経験点であっても、その経験点のうち半分はPC経験点に、残り半分はPL経験点に加えられます。

 上記に加えて、シナリオに関連して「背景設定」または「シナリオソースGM用データ・設定内)」に追加・変更があった場合、GMには500点のPL経験点がボーナスとして与えられます。背景設定をどのように変更するか管理代行委員会まで申請するようにしてください。

【PCを成長させる際の注意点】

 シナリオに参加していないPCは自由に成長させて構いませんが、何処かのシナリオに参加しているPCを成長させる場合は、必ずそのシナリオのGMに許可をもらってください。

年齢による経験点の修正

 ‘LakeAir0621’ではPC作成時にその年齢によっては経験点にボーナスが与えられます。

限界寿命が100歳の種族(人間、ハーフオークなど)

年齢 経験点ボーナス
~30 ±0
31~50 +1000
51~ +2000

限界寿命が200歳の種族(ドワーフ、グラスランナーなど)

年齢 経験点ボーナス
~60 ±0
61~100 +1000
101~ +2000

限界寿命が1000歳の種族(エルフ、ノーブル・リザードマンなど)

年齢 経験点ボーナス
~300 ±0
301~ +1500

‘LakeAir0621’用生まれ表

 ‘LakeAir0621’では生まれ表に一部変更があります。変更部分だけを抜粋します。

2D 生まれ 保有技能 経験点 所持金
旅人/拳士 バード1/モンク1 3000 2D×200
狩人/こそ泥 レンジャー/スカウト 3000 2D×200
10 司祭/道士 プリースト1/タオイスト1&モンク1 2500 2D×200
11 呪い師/竜僧 シャーマン1/ドラゴンプリースト1 2000 2D×200

「生まれ」の変更

 PC作成時の「生まれ」に不満がある場合、これを「一般市民」または「蛮族」に変更することは認められます。

一般技能の修得

【概要】

 ‘LakeAir0621’では、PC作成時に限り、経験点を消費して一般技能を修得することができます。これに必要な経験点は下表の通りです。
 修得できる一般技能の数に制限はありませんが、1つの一般技能についてレベルの上限は基本的に3レベルまでとなります(ドワーフが最初から修得しているクラフトマン技能、並びに後述する高齢PCについては例外です)。
 なお、一般技能のレベル上限はPC作成時に限った制限です。シナリオの内容次第で制限以上のレベルに達することは有り得ます。

一般技能用経験点表
到達レベル 必要経験点
100
200
300

※表の見方は通常の技能別経験点表と同様です。例えば一般技能を持っていない者が3レベルの一般技能を修得する場合、合計で600点の経験点が必要になります。

【高齢PCのレベル上限緩和】

 高齢のPCであればレベル上限が緩和されます。
 限界寿命が100歳の種族で31歳~50歳の者、限界寿命が200歳の種族で61歳~100歳までの者はレベル上限が4レベルまで拡大されます。
 同様に、限界寿命が100歳の種族で51歳以上の者、限界寿命が200歳の種族で101歳以上の者、限界寿命が1000歳の種族で301歳以上の者はレベル上限が5レベルまで拡大されます。
 これに必要な経験点は以下の通りです。

到達レベル 必要経験点
400
500

【高齢ドワーフ、コレドのクラフトマン技能】

 ドワーフおよびコレドは、最初から修得しているクラフトマン技能を成長させようとする場合に限って、さらに上限が拡大されます。
 61歳~100歳であれば7レベルまで、101歳以上であれば10レベルになるまで経験点を費やすことができます。
 これに必要な経験点は以下の通りです。

到達レベル 必要経験点
700
900
1200
1500
10 2000

使い魔

 以下の使い魔が追加されます。

動物名 生命点 精神点 能力
小コウモリ 3 3 ソナー知覚を持つ。飛べる
モモンガ 3 4 夜目がきく。短い距離を滑空できる
ジャッカスペンギン 5 4 夜目がきく。泳げる
小猿 5 5 手を使用できる

言語

 以下の言語が追加されます。

言語 文字の有無
ウルバラ語 なし

マジックアイテムの扱い

 ‘LakeAir0621’では基本的な魔法の鎧、盾の扱いに変更があります。
 魔法の鎧はダメージ減少にのみボーナスがあり、回避力へのボーナスのある鎧は原則として存在しません。ミスリル銀製のチェインメイル・アーマーには回避力へのペナルティーがありませんが、この場合でも回避力に+1以上のボーナスが付くことはありません。
 例外は鎧の回避力ボーナスが「回避力上昇アイテム」と同じ効果を持っている場合で、このような鎧は回避力とダメージ減少の両方にボーナスを持つことになります。
 また、魔法のラージシールドが攻撃力へのペナルティーを免れることはありません。

杖以外の発動体 NEW!

 冒険者レベルが4以上のPCが杖以外の魔法の発動体を持ちたい場合、ザイン在住のソーサラーに依頼することにより作成が可能です。
 この場合、手数料として3,600ガメルを支払う必要があります。

騎乗戦闘

軍馬

 軍馬は鞍上に人を乗せ、さらに騎乗者とともに戦うよう訓練された馬のことです。軍馬(ウォーホース)のほか、軍用ポニー(ウォーポニー)、軍用ランニングリザード、およびトレーナーが十分な訓練を施した動物が軍馬として扱われます。
 軍馬は手綱からの指示を通して騎乗者とともに敵を攻撃することができ、また、ランスチャージに用いることができます。
 軍馬の能力の内、モンスター・レベル、防御点、生命点抵抗値、精神点抵抗値の4つの数値は騎乗者の冒険者レベルに従って増加します。モンスター・レベルを騎乗者の冒険者レベルか本来のモンスター・レベルのどちらか高い方として、残りの数値もモンスター・レベルの増加に従って適宜変更してください。ただし、これによってモンスター・レベルが増加しても「ランス・チャージ」の追加ダメージは変化しません。

 (例).5レベルの冒険者が騎乗しているウォーホースはデータが以下のように変化します。

 また、落馬するかどうかの判定は毎ラウンドではなく、騎乗者または軍馬がダメージを受けたときに行います。
 軍馬に騎乗している者が徒歩の者と戦う場合、接近戦武器の攻撃力に+1のボーナスを得ます。

乗用馬

 乗用馬は鞍上に人を乗せる訓練を受けた馬のことです。乗用馬のほか、乗用ポニー、乗用ランニングリザード、およびトレーナーが然るべき訓練を施した動物が乗用馬として扱われます。
 乗用馬は敵を攻撃したりランスチャージに用いたりすることはできません。また、乗用馬に騎乗していても徒歩の者に対する攻撃力ボーナスを受けられません。しかし、軍馬と同様に、騎乗者の冒険者レベルに従って能力が増加しますし、落馬するかどうかの判定も毎ラウンド行う必要はなく、騎乗者または軍馬がダメージを受けたときに限られます。

荷馬

 荷馬はほとんど特別な訓練を受けていません。荷馬のほか、荷役用ポニー、荷役用ランニングリザード、およびトレーナーが最低限の訓練をほどこしただけの動物が荷馬として扱われます。
 荷馬は敵を攻撃したりランスチャージに用いたりすることができません。徒歩の者に対する攻撃力ボーナスはありませんし、騎乗者の冒険者レベルに従って能力が増加することもありません。落馬するかどうかの判定も毎ラウンド行わなければなりません。
 なお、野生馬は荷馬として扱われ、さらに落馬判定に所定のペナルティーがあります。

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