■次の日、情報収集♪
朝、紫郎はファブにピッタリの遊び人服を貸してくれます。
GM :さて。もう少し情報収集した方がよさそうな雲粋になってきました。
そこで、調べたいことがある方は宣言願います。
もちろん、行動自体は次の日に行いますので、
店やギルドの開いている時間とか、そういったことは気にしなくていいです。
結城更紗 :「ガネード関係ならうちのギルドがなにか知っているかもしれません。
貴金属店を調べた後に、ギルドに行って調べてきます。」
ノワール :「じゃあ、私は貴金属店の後に、傭兵の斡旋所でもよってこようかしら?」
ファデット:「オレはギルドの手がかりを元にちょっくらカジノに行って来る。
バニーガールの姉ちゃんだったら案外機密を喋っちゃうかもしれんしな。
だから遊び人の格好なんだ。
彼らについて。何を狙っているのか。何時行動を開始するつもりなのか。
どんな手を使うか・・までは無理だろうけど。
あと、自慢げに話してそうな内容は全部聞くさ。」
シュリンプ:「僕はガネートの神殿に行って来るよ。
大した話は聞けないかもしれないけどね。
隣の貴金属店、ご用達ってくらいなんだから
そこしか手に入らないものがあるんだろうしね。
カジノはいいけど・・でもどうやって場所を特定するの?」
ファデット:「簡単さ。シルフなら知ってるだろ。」
結城更紗 :「シルフさん?ファブさんに付き纏っている女の人ですか?」
ファデット:「風の精霊だ。一応、女性で付きまとってるといえばそうかもしれんな。」
ファデットはまたもブツブツと意味不明な言葉を喋り出します。
ファデット:(似顔絵を見せて)
「なぁ、兄弟。こんな顔しててダインと言われている男がいるんだけど、
勝った~だの、負けた~だの、言ってる人が出てくる建物に
出入りしていねぇか?
その場所を案内してもらえねぇかな?
いわいるカジノって場所なんだけどな?
ああそう。それからこいつ。
この店で見張ってたりするか?」
シルフは見張ってるかどうかは判らないけど、そういった店なら知ってると、
ギャグニーの縄張り内にあるカジノを案内してくれます。
○カジノ
ファデットはシルフの導きでカジノの前までやってきました。
ファデット:「ここか、サンキューな。」
なるほど、目の前にはそれっぽい建物が見えます。
ファデット:「ふうん、ここがギャグ二ー直営のカジノか・・。
『リバタニア』よりはマトモっぽいな…。
お。オレだオレ。ギャグ二ーの会員だぞ。遠慮なく入れてもらうからな。」
ファデットがギャグニーの構成員だということがわかると、特に怪しまれずに中に入れてくれます。
中は数人の客とカジノの関係者がいます。あと、カジノに併設されたバーなんかもあります。
ファデット:「・・売上金はギャグ二ーの懐に入るわけだな。
さ~て、どうするか。バーにでも行ってみるかね・・」
客では真剣に話を聞いてくれるか怪しいと判断したファデット。
まっすぐバーのほうに向かいます。
ファデット:「なあ、ここのカジノにはダインって男は出入りしてたかな?
えっと、似顔絵は(見せる)こんなんだ。
まあ、オレの予想だと、最近負けが込んでて
愚痴っぽくなってたんじゃねぇかと思ってな。
勝っていたら借金なんてとっくに払っちまってるに決まってるしな。」
バーテンダ:「ああ、この男か。典型的な下手の横好きって感じの男だな」
ファデット:「ほう。店にとっては上客ってやつか。で、こんな奴らを見た事あるか?」
ファデットはトッド、ダグ、ロジーの特徴を記した紙を見せます。
バーテンダ:「(しげしげと見た後に)さぁな。ここでは見たことぁねぇな」
ファデット:「そっか。さすがに飲みには来ないんだな。
ところでダインが返済を手当てする話なんて聞いてねぇかな?」
バーテンダ:「さあな。ここにもここ最近は姿を見せてないからな」
ファデット:「遊ぶ余裕もねぇってことだな。
とっ捕まえたいから、ヤツの動きも知りたいんだよなぁ。
どこに行ったか判かりゃしねぇ・・・」
バーテンダ:「なんだ?ついに賞金首にでもなったのか?」
彼も行き先等は知らないようです。
ファデット:「いや~、残念ながら。
そのほうがオレとしてはやる気が出るからいいんだけどな。
こいつについての悪い噂みたいなのって聞いてねぇか?」
バーテンダ:「噂って程でもないが、博打好きでいつも金には困ってた感じだったな」
ファデット:「ふむふむ。万年ビンボーだな。
まぁギャンブルにはまって金持ちになったって話も聞かねぇし。」
ファデットはバーテンダーにお礼を言うと、常連客数人にも声をかけます。
ファデット:「なあ、(似顔絵見せて)
こいつと知り合いだったらちょっと教えてくんねぇかな。」
常連客A :「(ダインを指しながら)こいつはちょっと前まではよく見た顔だが、
最近見ないな」
ファデット:「ちょっと前ってどれくらいだ?」
常連客A :「うーん・・・よく覚えてないが・・・1ヶ月は立っていないんじゃないかな?」
ファデット:「実はこいつ、スゲー借金を抱えちまってるんだ。
だから犯罪に手を出すってもっぱらの噂なんだ。
未然に防ぎたいので情報を集めてるんだ。
何か最近不穏な動きってねぇだろうか。」
常連客A :「さぁな。見かけたってだけでそんなに親しいわけでもなかったし
・・・おい!こいつと詳しかったのいねぇか!」
とその常連客が他の客に声をかけると、他の常連さんが寄ってきます。
常連客B :「ダインか。そーいや、最近見ないな。借金がどうのとか言ってたけど・・・
犯罪ねぇ・・・いわれてみると、姿を見せなくなる前に
近々借金を返せるかもって言ってたな」
ファデット:「お! それだそれ! もうちっと詳しく聞かせてくんねぇか?
借金返すっていったいどうするつもりだったんだろうな?」
ファデットは目をキラキラさせながら聞きます。
常連客B :「さぁな。何かでかいことをやる、とは言ってたが、
いつもの調子でホラでも吹いてるのかと思って
あんまり気にしなかったんだ」
ファデット:「スゲースポンサーでも見つけたか?」
常連客B :「いや、あいつに限ってそれはない。」
この質問にだけは即答します。
ファデット:「・・・・手がかり無しだな。」
ファデットはほとんど収穫無しで肩を落としておふくろ亭へと戻ります。
○貴金属店
更紗PL :更紗はおふくろ亭の裏庭に行って、
貴金属店の裏口があるのか&建物の奥行きはどれくらいかを感覚で掴んだ後、
隣の貴金属店に行き、見える範囲で店内の物の配置と大きさを調べます。
その後、店員さんに、「この人を探しているんですがここに来ませんでしたか?」と
ダインの似顔絵を見せて、調べに来ているかどうか確認します。
その他、貴金属店の左側(通りから見ると貴金属店の右側)に人が入れるところ&
人が通れるところが有るのかも調べておきます。
ノワールPL :更紗さんの質問に追加して、トッド、ダグ、ロジーの特徴も伝えます。
それから、彼らのことを聞いているときに、
顔色が変わったり挙動不審になった店員がいないか警戒します。
(冒険者2+知力2+出目4=8)
更紗PL :見える範囲で、どのような罠が仕掛けられているか調べます。(シーフ1+知力3+出目7=11)
更紗は貴金属店に入る前にぐるっと店の周りを一周しました。
店の横には、路地がありますが人目はあります。
深夜でなければ誰にも見咎められず建物に近づけなさそうです。
さらに裏には裏口と思われる頑丈な扉が見えます。
表も結構な扉で、それらを何とかしなければ侵入は難しそうです。
窓にも防犯対策が施してあるようです。
奥行きはおふくろ亭よりはありそうで、
おふくろ亭の中庭からでは貴金属店の壁しか見えません。
それから、更紗とノワールは客の振りをして店内に入ることに。
更紗は鋭く店内を観察します。
店内は大体、おふくろ亭の調理場の半分くらいの辺りまでカウンターになっています。
そこから先は壁で仕切られて見えません。
店員 :「いらっしゃいませー。何かお探しでしょうか?」
ノワール :「すいません。このお店にある商品ってここにある分しかないんですか?」
店員 :「ああ、それでしたら、実は5日ほど後に
『夏の新作博覧会』というキャンペーンを行う予定です。
品揃いを一新して、デザインも新しく
夏向きで且つ上品さを一切損なわない素晴らしいものに仕上がっていると
私どもも自負する次第で…
(中略)
…さらに今回のデザイナーはなんと…
(さらに中略)
…と、まぁこのように、お値段のほうも大変お求めやすくなっております。
是非、そのときお越しくださいませ。」
結城更紗 :「えぇっと(汗)そうそう、このような方がお見えになられませんでした?」
店員 :「…いえ?見たこともございませんが」
ノワール :「じゃぁ、痩せたキツネ目の方とか、禿げた、いかつい感じの方とか、
ヒゲ面の太っちょの方はお見えになられませんでした?」
店員 :「…?いえ、そのような方もいらしていないと思いますが…それがなにか?」
ノワール :「いえ、兄達がお婆さまのプレゼントを探しにきたかと思ったんですの。
気にしないでくださいな」
ノワールは質問しながらも、店員達や客達の様子を覗っていましたが、
だれも挙動不審な様子は見せません。
一方、更紗は店内のセキュリティをチェック。さすがに見える範囲に罠はありません。
二人は店を辞することにしました。
○ワッキーワグのギルド
店を出た後、ノワールと別れた更紗は、そのままワッキーワグのギルドに。
結城更紗 :「すいません。ガネード神殿で○○のお店で何か買ったとか、
近々何か買うとか、そういった話って聞いていません?」
情報屋 :「うーん。特に変わったものを買ったとかって話は聞いてないなぁ。
でもまぁウチの姐さんのプライベートまではわからんぜ。
姐さんの宝石好きは今に始まったことじゃぁないからなぁ。」
結城更紗 :「じゃぁ、○○のお店に品物を入荷するときの護衛の依頼状況とか
教えてください。」
情報屋 :「ウチからは特にやんないよ。
やっぱ、あの店も一応カタギなわけだしね。
へたにギルドとのつながりを表に出しても、
評判が傷つくだけって考えてるんじゃないかな。」
○傭兵斡旋所
一方ノワールは更紗と別れた後、傭兵の斡旋所に。
ノワール :「最近、このような方に雇われなかったかしら?」
と似顔絵と、他三人の特徴を伝えて聞き込みまわっています。
ノワールPL :平目5
結果、先日、軽装の男を雇った人間に似てるとか、
女の腕っこきを雇った人間に似てるとか、
数日前に盛んに話し掛けていた男に似てるとか、
斡旋の依頼に来て金がなくって追っ払われた人間に似てるとか、
そんな話が聞けます。
○ガネード神殿
シュリンプはガネード神殿にやってきました。
神官と話をすること数分。
ガネード関係者の中で貴金属店に興味がありそうな人間はただ一人とのことで、
ちょっと待たされた後、ガネード神殿の長に話を聞く段取りが整えられました。
ノワールPL :それってフェレイディスの姐さんじゃ?
フェレイデスの姐さんにどこまで言って、何を聞き出しましょうか?
正直私もわかりません。もーさっぱり。
『ちょっとフェレイデス姐さんのひいきにしてる店が
今度ギャグニーの下っ端に襲われそうでさー
姐さんの注文してたブツも狙われてるかもしれんのよ。
…だから姐さんが注文したものって何か教えてーな。』
などと言った日にゃ、破滅の足音が聞こえてきそうで。
いやでも、フェレイデスさんにいっそ正直に話して
『ギャグニーとの揉め事に発展するのもなんだから、
冒険者としての立場で処理してあげようか?
幸い、パーティの仲間にギャグニーもいるし』
とか持ちかければ、依頼料複数取り?
しかも、フェレイデス姐さん公認なら囮捜査もできる?
などとも考えてみたり。
何も明かさずに、『姐さん、こんどあの店で注文したのって何?』などと聞いて
答えてくれるでしょうかねー
姐さん相手にこちらの情報を明かさず情報を引き出す手段がいまいち思いつかない。
つーかフェレイデス姐さん言いくるめるの困難っぽいしなぁ。
ファブPL :ですねぇ。ギルドは信頼関係がモノを言うのでしょうから
身内(ワッキーワグ所属のシーフ)が率直に打ち明けるに限るでしょう。
ファブがそっちに行かなかったのはそういう理由ですしね。
更紗PL :そうですね・・・正直に事の成り行きを話しても問題は無さそうです。
もしかすると、ワッキーワグのメンツをかけてフェレイデスの姐さんが動き、
構成員が一般人には知られないように極秘裏に護衛にあたってくれて、
運が良ければ(悪ければかな?)ダインを捕まえてくれるかも知れません。
ギャグニーの仲間がパーティにいることは、
フェレイデスの姐さんが怪しむかも知れないので、言わない方が良いと思います・・・。
○夕方、おふくろ亭
更紗は下調べを終えて、おふくろ亭に帰ってきます。
結城更紗 :「やっぱり、商品入れ替えのときかなぁ?」
ぶつぶついいながら首をひねっていましたが、八重を見つけると小走りに駆け寄ります。
結城更紗 :「八重さん、八重さん。」
八重 :「おや、お疲れ様。どうだったい?」
結城更紗 :「収穫があったような、なかったような…。
ところで、ひとつ聞くのを忘れていたんですけど、
八重さんがこの場所で店を開いたのは、いつ頃からなんですか?」
八重 :「旦那が生きていた頃に宿屋から始めたんだ。
娘も出来たし、身も固めなきゃってね。
だから、かれこれ20年くらいになるかね。」
結城更紗 :「私の生まれた頃にできたのかな?」
ファデット:「・・・ただいまー。ダメだったよー。」
結城更紗 :「おかえりなさい。」
ファデットが店に戻ってくると、ステイシーさんが寄ってきます。
ステイシー:「ファブさん、お手紙ですよ。」
ファデット:「おぉ、ありがとな。ミリートから手紙な?
昨日弟に手紙書いたんだよ。どれどれ・・」
そんなことを言いながら封を切ります。中にはこんな手紙が。
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『兄さんへ。
お疲れさまです。
例の仕入れの件、調べてみました。
来週、いつもより大量の仕入れの予定が入っています。
船が遅れなければ3日後の昼に着きますから
その日の午後くらいの配達になるんじゃないでしょうか。
あ、そうそう。兄さんが働いてるってこと、
キコさんとサーヴィアさんに話したら
お店の飲食代、500ガメル早急に支払って欲しいって
再三催促されましたので伝えておきます。
ちなみにサーヴィアさん。
必殺技を覚えようと必死になってますよ。
では。取り急ぎご連絡まで。』
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ファデット:「ふむふむ3日後に大量入荷だとな。 それで…」
手紙を読み進めるファデット。後半はすごく嫌な顔になってます。
ファデット:「うわ。あいつ必殺技を覚える気かよ・・・・やべぇな。」
ファブPL :きわめて個人事ですね(笑)
そんなこんなうちに、ノワールは傭兵斡旋所から微妙な顔をして戻ってきます。
ノワール :「ただいまですわ~。(溜息)」
そして更紗に話しかけます。
ノワール :「いやなことがわかっちゃいましたの。
ダインさんたち、傭兵を2人ほど雇っちゃっていますわ。
強攻策に出るかもしれませんわね。」
結城更紗 :「ダインの方は準備を進めているようですね。
今夜から見張りをたてて襲撃に備えましょうか?」
シュリンプ:「…もうそれは大丈夫だと思うよ。」
ちょうどシュリンプも帰ってきたり。
なぜだかすごくげっそりしています。
シュリンプ:「・・・いやぁ・・・一年分の気力を使ってきたよ。」
シュリンプは力なく微笑んで、
シュリンプ:「大御所が動くよ。情報は全部出してきた。
ガネート神殿って言ったって、ギルドの本拠地みたいなもんだしね。
良かったかどうかわかんないけど、姐さんの機嫌損ねちゃったよ。」
そうしてシュリンプはガネード神殿であったいきさつを話し出します。
■回想、フェレイディス会談
シュリンプはえらく緊張した様子でガネート神殿に入ります。
シュリンプ:「予想はしてるけど~~」
奥には見覚えのある顔が見えます。
フェレイディス女史です。
実はシュリンプ、過去に一度聞き込み調査をしたときに
顔を合わせたことがあったりします。
馬車を破壊するお仕事を請け負った時に『犯罪者を殺しなさい』という命令を受けて
結局殺さなかった経歴があるのです。
その時は幹部の温情でお咎め無し。
彼女に会うのはその時以来でした。
フェレイ :「さて。ここなら話が漏れることはないわ。
何の話かしら?」
シュリンプ:「お・・・お久し振り・・です。」
がちがちになりながらも言葉を搾り出すシュリンプ。
シュリンプ:「僕は今、『おふくろ亭』で嫌がらせをする連中を追ってるんだ。」
フェレイ :「おふくろ亭?ああ、ジュエリーショップの隣のお弁当屋さんね?」
シュリンプ:「うん、そう。
でね、皆で調べたところ、奴らの目的は隣の貴金属店らしいんだよね。」
フェレイ :「知ってると思うけど、私とあそこは古い付き合いでね。
構成員は手を出すなといってあるはずだけど?」
フェレイディスの表情が曇ります。
シュリンプ:「それが、ウチの構成員じゃなさそうなんだけどね(溜息)
ともかく、正直僕は貴金属のことはまるで分らないし。
下手にお店の人に聞くと、かえって不安を煽っちゃう。
奴らが特定の宝石を狙っているのかどうか
その手の予備知識は常連さんに聞くのが一番いいかなと思って
その…奴らの目的を知る手がかりになるような話ば聞ければと思って…」
最後のほうはかなりしどろもどろです。
フェレイ :「そうね。数日後にある店内改装のときに、
新作と売れ残りが店の金庫に保管されるはずよ。
その翌日に売れ残りは海路で別の街に行くはずだから、
狙われるとすればその日かしらね。
もっとも、日取りまで正確に把握していないと駄目だけどね」
シュリンプ:「実のところ犯人の目星はついてるんだ。ダインって男と手下が3人。
ギャグ二ー絡みみたいなんだ。」
フェレイ :「・・・そう。狙っているのはギャグ二ーなの(ぷちっ)。
うちのシマでそんなことされたら面子がたたないわね(ぷちぷちっ)。
その件に関する情報をこちらに回してくれないかしら?」
フェレイディスはとても静かにいいますが、有無を言わせない威圧感があります。
シュリンプは思わずこくこく頷きました。
フェレイディスは部屋の外に控えていた神官に何か命令します。
■そして現在。おふくろ亭の疲れ果てた草原妖精
シュリンプ:「・・・というわけなんだ。」
結城更紗 :「無事で良かったです。フェレイディス姐さんって、怒ると怖いですから。(汗)」
シュリンプ:「夕飯はいいや、とりあえず…寝るね。」
シュリンプはそういうと、重い身体を引きずるように、寝室へと姿を消します。
GM :あのー・・・フェレイディス女史に
ギャグニーの賊が自分のシマを狙っているところまで話してしまうと、
当然ながらワッキーワグ本体がダインらの捕縛に動くと思います。
仮にフリーが狙っていたとしても、
自分のところに保護料を払っている店の危機は放っておかないでしょう。
というわけで、ワッキーワグ主導でダイン一味の捜索が行われることになります。
ワッキーワグ所属の方は数日後、ダイン一味が捕縛されたことを知らされます。
当然、店への嫌がらせもなくなりました。
当然嫌がらせの原因を突き止めたわけですし、ミッション成功として処理します。
■急転直下、事件解決!
シュリンプがガネード神殿に行ってからというもの、
ワッキーワグの方はどこかで見かけたことがある面々が
店の周りを巡回するようになったことに気付きます。
と、同時に八重の言っていたような嫌がらせも収束していきます。
数日後、ダイン一味を捕縛したという連絡がギルドから入りました。
八重 :「この前の3人組以来、嫌がらせはなくなったみたいだね。
みんなが色々調べてくれた結果だろうよ。
盗賊は捕まったみたいだけど、
念のためにもう1週間だけ様子を見て、これで嫌がらせがなければ
今回の嫌がらせ調査はこれでお終いにしようかね」
紫郎から事の真相を聞いた八重からそんな提案がありました。
シュリンプ:「うんうん、僕達がいなくなった途端に又なんかあったら嫌だからね♪」
客足も戻り、平穏を取り戻したおふくろ亭で冒険者達はそれから1週間だけコックとして働きます。
その間、紫郎が客をナンパしようとしてステイシーにぶん殴られたり、
紫郎がコック技能のない方に料理の手ほどきをしている最中、過度の身体接触でロベルタのワイヤーの餌食になりかけたり、
紫郎とレニスの合奏で客引きをやってみたり、
紫郎が客の来ない店番を紛らわせるために賭けカードをして、シュリンプとファブにぼろ負けしたり、
紫郎が更紗にえっちな話をしかけてノワールに正拳をいただいたりした以外は
特に何事もなく時間が過ぎていきます。
そして期日になります。
その日はおふくろ亭の隣にある貴金属店が開催していた「夏の新作博覧会」セールの最終日です。
セール期間中、貴族や社会的に位の高い方が見に来ました。
その中にはガネードの長の姿もあり、お付の人に命じておふくろ亭でお昼を買っていきました。
やがて閉店時間となります。
八重 :「今日で約束の1週間だね。
結局何もなかったし、約束どおり今日まででお終いにするよ。
みんなには本当に世話になったね。ありがとう。
おーいステイシー!」
八重がステイシーを呼ぶと、紫郎を従えたステイシーが料理を持ってやってきます。
その手には沢山の料理を載せた盆を持っています。
ステイシー:「みなさんありがとうございました。
おかげさまでお店を悪い人から守ることができました。
今日は打ち上げですし、たくさん食べていってくださいね」
シュリンプ:「ううん、そんな事ないよ、だってお仕事だもん♪
でも、料理って思ったよりも楽しかったなぁ~♪」
ノワール :「あらっ奇遇ですわ。わたしも八重さんたちのためにお料理を用意しましたの。
ぜひご賞味あそばせ♪」
満面の笑みのノワール。しかし一同の顔は微妙に歪みます。
丸焼きだの鍋だのそういった大雑把な料理は得意でも、
それ以外の料理はからっきしの腕前ということを、
これまでの試食で全員が痛感していたからです。
(特に、タコの臓物を抜かず、そのまま御飯を詰め込んで炊いたタコメシは
この世のものとも思われないすさまじい味でした。)
しかし、出てきた料理は以外にも見た目はまともでした。
おそるおそる料理を口に運ぶ一同。
八重 :「・・・あら?この煮魚ちゃんと内臓取ってある。」
ステイシー:「それにだしも効いてるわ。…お母様!私達やりましたわ!」
八重 :「あぁ、ステイシー。ちゃんとこの子(ノワール)に料理を仕込めたわ!」
二人はまるでチンパンジーに手話を覚えさせたような喜びようです。
ファデット:「オレもマトモに料理が作れるようになったしな。
感謝するぜ。
また何かあったら相談しろな?」
紫郎 :「みんなお疲れさん。明日は店も休みだから酒も用意したよ。
今日は無礼講で行こう!え?俺は無礼講じゃ駄目?
・・・まぁいいや。酒が入る前に言っておくけど、
今日一杯でみんなはお役御免。報酬は今日、帰るときに渡すよ。
さぁ!みんな飲み物は回ったかな?」
ファデット:「おうっ(笑) 始めようぜ。腹が減ってしょうがない…」
ファブPL :ちなみに酒は飲めないので一人で牛乳だったり。
シュリンプ:「は~い♪」
シュリンPL :手にはエールの大ジョッキ(グラランサイズ?)が(笑)
紫郎 :「じゃ、おっかさん、乾杯の音頭よろしく!」
八重 :「それじゃぁ、不肖、私がとらせてもらうかね。
かんぱーい!」
こうして。冒険者たちはザインのある小さなお店とその家族を無事に守りぬいたのでした。
シュリンPL :皆の酒が回った頃を見計らって、ジャグリンググッズを一通りそろえ、
店の中で番傘を広げて、色々なもの(空いてる皿とか、じょっきとか)を
回しはじめます(爆)
おふくろ亭へようこそ 完
■エピソード1
ノワール :「ごめんなさいね」
宴が始まってすぐ、ノワールは紫郎にこそっと謝ります。
紫郎の右頬は2倍に晴れ上がりどす黒く変色していました。
数日前、更紗にセクハラ発言をした紫郎をノワールが殴り飛ばしてしまったのです。
ノワール :「つい、手加減を間違えちゃって。
これ、お詫びなんですけど。」
差し出したのはネックレス。通常、宝石などがある部分に誰かの歯が付いています。
ノワール :「あの時折れた紫郎さんの歯で作りましたの。
あっでも、その首にあるワイヤーの擦傷痕は自業自得ですわよね。」
ノワールはにっこり微笑みます。
紫郎は引きつった笑いを浮かべ、何も言わずにあとずさりました。
■エピソード2
その後のファデットですが…
紫郎に頼んで『顔のない女神亭』でちょっとの間コックとして働きます。
と…言うのも。
ミリート :「兄さん、いい加減に返したほうがいいですよ?」
ユーク :「折角そんな技術を身に付けたんだったら
どこかで働いて返せばいいんじゃない?」
さすがにミリートとユークに言われて返す決心をしたようです。
一番効いたのは『必殺技を会得しようとしているウェイトレス』の存在ですが。
ファデット:「さすがにあの店で働いて返す気にはならねぇ。
同じ返すなら別の店で稼ぐさ。」
ファブPL :イーストエンド食のほうが得意になったからというのもあるんですけどね。
そして、『土用の丑の日 スペシャル企画』のイヴェント終了後に
借金は完済できそうな見込みです。