■夜遊びに行こう!
○店の裏、夕方
やがてシュリンプが戻ってきました。
シュリンプ:「…というわけで、やさを突き止めたのはいいけど
見つかっちゃったんだよね。だから帰ってきちゃったよ♪」
ファデット:「しょうがないさ。お疲れさん。
じゃあ酒場行こうぜ?」
シュリンプ:「忙しいなー。今戻ったばかりだよ?」
ファデット:「まぁまぁ、ただ酒が飲めるチャンスだぜ。(こそっと)
そうそう、変装は必要かもな。
オレの子供にでもなるか?」
シュリンプ:「そうだね♪多分、顔見られちゃったし♪」
急に乗り気になるシュリンプ。
シュリンPL :(変装:シーフ2+器用3+出目11=16)
シュリンプはその筋の人、それもかなりの腕利きでないと見破れないくらいの
クオリティで変装できました。
ファデット:「おお~。ダリの幼少の頃を思い出すな。
あいつは気が弱かったんだ。
ああ、あと、『ギルド』という言葉は変装の間
『おもちゃ屋』と言ってくれ。
『情報』は『ぬいぐるみ』ということでいいな。」
○ワッキーワグ
更紗は似顔絵を持って、ワッキーワグの酒場に行きました。
しかしビセロと言う名前の人間はワッキーワグにはいませんでした。
また、似顔絵に該当する人物の情報も手に入りませんでした。
どうやらワッキーワグとは関係がないようです。
更紗PL :続いて、『ビセロ』と言う名前の人物が、他ギルドに居ると聞いた事は無いか聞いてみます。
聞いたことがあれば、先程の質問と同様に、
『居場所(良く居る場所など)』『仕事の経歴(今までに、どんな仕事をこなしてきたのか)』
『性格』『仕事(技)のレベル』『最近受けた仕事の内容』
をわかる範囲で教えてもらいます。
GM :ワッキーワグの情報にはないですね。
つまり、フリーか、他組織の下っ端かどちらかです。
○おんぼろ通りの『気ままな黒猫亭』
ファデットは変装したシュリンプを伴い、件の酒場へ。
カウンターに座ると適当なつまみやらなんやらを注文します。
ファデット:「オレは食い物にはうるさいんだ。これはなかなかいい味だな。
そうそう。マスター『おふくろ亭』って弁当屋知ってるか?」
マスター :「残念ながら、存じ上げませんね」
ファデット:「そうか・・・結構マイナーなんだな。
そこを嫌がらせしてる連中がいるんだよ。
この店で弁当を売らせない仕事を取引したらしい。
『ビセロ』って名乗ってた。
どんなヤツだろう?
弁当屋に恨みでもあるんだろうか?
ちょっと知ってたら教えてくれないか?」
マスター :「ビセロさん・・・聞いたことないですね」
しかし、ファデットが持参した似顔絵を見せると、マスターは、あ!と声を上げました。
マスター :「この人、いつだったか常連の3兄弟と何か話してた人ですよ!
あれ以来見かけてないですね。」
ファデット:「ああ、常連の三兄弟な?あいつらはいつもここに来てるんだな?
で、こいつは滅多に来ないヤツか・・」
マスター :「え?ええ。うちの常連さんではないですよ。
どんな仕事をもらったんだか、あの3兄弟がかなり上機嫌でしたからね。
それで覚えていたんですよ」
ファデット:「弁当を売らせないバイトだぜ? 普通逆だろ?
弁当売りのバイトならわかるけどな。
で、どんな話してた?下らない内容でもいいから一応聞いておきたい。」
マスター :「そうですね・・・(思い出す仕草)・・・テーブルの奥の方で話をしていたので
あまり聞こえていなかったんですが、
人がいると困るとか、立ち退きがどうのとか言ってたと思います」
ファデット:「立ち退きだぁ?! 地上げ屋が絡んでるのか?
その線は無ぇと思ってたんだけどな。
ん~~。あの店の縄張り(ワッキーワグ)からすると・・
対抗勢力が明らかに絡んでるな。」
マスター :「さぁ?でも確かにそう聞こえましたよ。
物騒だなぁと思ったんで覚えていたんです」
ファデット:「なんだろうな、土地が目当てなのか・・・」
ファブPL :おふくろ亭の立地って普通の商店街でしたっけ?
周りが空き地だらけってことはありませんよね?
GM :はい。フツーの商店街です。
周りが空き地だらけってこともありません。いろいろな店が建ち並んでいます。
ノワールPL :あの土地に誰かが何かを埋めたのかも。
そのあと、お店が建って、それを掘り出せなくなったとか。
シュリンプ:「ねぇねぇ~御用事まだおわらないのぅ~。
早くおもちゃ屋さんに行きたいなぁ~。
おっきな猫のぬいぐるみを買ってくれる約束でしょ??」
シュリンプがすねた子供のように言います。
ファデット:「お~すまんすまん。つい話し込んでしまった。
店が閉まる前に行かないとな。」
ファデットは慌てた様子で立ち上がります。
ファデット:「幾らだ? 領収書を出してくれ。
ええと宛名は シロー・カンザキ 様で・・」
マスター :「かしこまりました。少々お待ちください」
その頃、紫郎はくしゃみをしたとか、しないとか。
○ギャグニー
ファブがシュリンプとともにギャグニーのギルドに行くと、
大柄な男が対応してくれます。
ファデット:「おうっ(笑) オレだ。ちょっと聞きたい事がある。
おふくろ亭って弁当屋に弁当を売らせないようにして
商売を妨害して立ち退かせるように
工作した『ビセロ』ってヤツについて教えてくれ。」
大男 :「ふむふむ!調べてみたけどそんなやついないんダナ!
少なくともウチの所属じゃないんダナ!」
ファデット:「偽名かもしんねぇ。
顔は(似顔絵を見せて)こんな顔だ。」
大男 :「む!?それはダインなんダナ!
最近、進上金の滞納が続いているんダナ!
こっちも探してるんだけど、
ヤツは最近、ヤサにいないんダナ!
見かけたら、進上金を払うように言っておいて欲しいんダナ!」
ファデット:「ダインって言うのか? やっぱ偽名だったか。
変装してねぇ中途半端さが逆に助かった。
どれくらいの実力かも知りたいな。
戦わなきゃならんかもしれんしな・・・。」
大男 :「一般人相手には無敵なんダナ!
でも、その筋の人相手だとわからないんダナ!
魔法とかはつかえないんダナ!
我々の縄張りで悪さするようであれば、
痛い目にあってもらうんダナ!」
ファデット:「ふむ。そいつだけか? 他に滞納してて
同時期に行方不明になったヤツは?
それと、ダインだっけ?どれくらい滞納してるんだ?
それ以前に、女に入れあげたとか、
デカイ買い物したって話は聞いてねぇのか?」
大男 :「その他には・・・3人いるんダナ!
多分、ダインとこいつらででかい山でも張っているんダナ!
3ヶ月分なんダナ!
いつ徴収部隊が動いてもおかしくないんダナ!
ヤツの場合、素行が悪いにはいつものことなんダナ!
奴がデカい山を踏んでいるようなら、
同じギルドの仲間として手を貸してやって欲しいんダナ!
そうすればアンタも面倒な下調べせずに大金が手に入るわけだし、
ヤツが滞納分を稼げる確率も上がるんダナ!」
ファデット:「3人か。ダイン以上の強いヤツはいるか?
ついでに、行き着けの場所って知らないか?カジノに出入りしてるかな?」
大男 :「みんなどっこいどっこいだと思うんダナ!
用心棒でも雇えば話は別なんダナ!
行きつけというほどの場所はわからないんダナ!」
シュリンプ:「ねぇねぇ。その三人の顔ってどんななの?」
大男 :「父ちゃんの手伝いか!偉いんダナ!
よし、教えてやるんダナダナ!」
大男は名前と身体的な特徴を紙に書いて教えてくれます。
もちろん、その紙もくれます。
1.名前 :トッド
身体的特徴:痩せたキツネ目の男
2.名前 :ダグ
身体的特徴:禿げた、いかつい感じの男
3.名前 :ロジー
身体的特徴:ヒゲ面の太っちょ
ファデット:「ありがとさん。また何かあったら聞きに来るよ。」
ファデット:「なあ。店の利害とギルドの利害が一致すりゃあいいんだけどな。
でかい山ってなんだろうな。
土地が目当てなのかな?財宝が埋まっていたりして・・・。」
ファデットはそんなことをシュリンプと話しながら帰路につきます。
○お留守番
GM :何処にも行かない待機組の方は平目でダイスをお願いします。
ノワールPL :ノワールは留守番組です。(平目6ゾロ!)
お店の片付けをしていたノワールはお店の前の掃き掃除を始めました。
そしてふと視線を上げるとおふくろ亭の隣の店が目に入ります。
今まで気付きませんでしたが、となりは貴金属店のようです。
おふくろ亭とは壁一枚で繋がっているようです。
ノワールPL :なるほどー
ノワールは紫郎さんに声をかけました。
ノワール :「紫郎さん。隣のお店の金庫室ってどこかしら?」
紫郎 :「さぁな。んなもん知ってるのは店の中の人間だけだと思うけど?
つったって、聞いても教えてくれないだろうけど。」
ノワール :「…それと、壁をあんまり大きな音を立てず穴を空ける方法はご存知?」
ノワールPL :何をたくらんでるー(笑)
しかしこれで、やつらの仲間には4Lvシャーマンがいないことがわかりました。
一攫千金~!
紫郎 :「どれくらいまでを大きな音っていうかは知らないけど、
その筋の人間なら建物の外に出ないくらいの音で
穴くらい開けられるんじゃないかな?」
ノワール :「…そうですか」
なにやら考えている様子。
ノワール :「壁に穴を開けるのって、どのくらい(時間)かかると思います?」
紫郎 :「音を気にしなければすくに開けられるだろうし、
周囲に音が漏れないようにしたとしても
大して時間はかからないだろうね。」
ノワール :「そっかー…」
ノワールはなにやら得心した様子。
■夕ご飯と作戦会議
ファデットはおふくろ亭に戻るとすぐには店に入らず精霊語で喋り出します。
ファデット:「なぁ?兄弟。ここの土地について教えてくれ?
この地面の下って何か埋まってたりするか?」
ノームは基礎が埋まっている、と教えてくれます。
そうしていると更紗も戻ってきます。店の前ではなにやらぶつぶつ言ってるファデット。
ファデット:「おつかれ。もうすぐ行くからな。」
そう言ってまたブツブツと・・・
結城更紗 :「ただいま帰りました・・・。???・・・はい、では先に入ってますね。」
更紗は、言われた通り中に入った後、首を傾げています。(^^
ファデット:「まさかトンネルとか掘ってねぇだろうな?」
ノームは地面は土と基礎で満ち溢れている、と教えてくれます。
ファデット:「この家は当分潰れんだろうな。」
ファデットが最後に店に戻るとみんなが夕食の準備をしています。
ノワール :「おかえりなさいませー♪
なにかわかりましたか?
もうすぐ御飯できますから、
みなさんでいただきながらお話しましょうw」
結城更紗 :「あ、あの・・・私の方は名前や似顔絵で調べても、
全然わかりませんでした。(苦笑)」
ファデット:「一応調べるだけ調べてきた。
似顔絵の男ははビセロじゃなくてダインだ。
ギャグ二ーの構成員で
3ヶ月も進上金を滞納してて行方不明だといってた。
ギルド員の話だと、こいつのお仲間があと3人いるらしい。
いずれも金策に困ってる奴らだ。
彼らはでかい山を張ってる可能性があって
状況次第では手を貸すことになるかもしれんが
オレとしてはお店のほうを優先したい。
酒場の話だと『立ち退き』だとか『人がいるとまずい』とか
そういう言葉を聞いている。」
ステイシー:「それで嫌がらせが急に始まったんですか・・・
今後、エスカレートしてくるんでしょうか・・・」
ファデット:「普通に考えればな。ギルドの圧力があるだろうからな。
早期解決を望まれるってワケだ。
で、相談だが・・・
ためしに前もって『臨時休業』の予告をしたらどうだ?
奴らが動くとしたらその日しかねぇだろ?」
八重 :「なるべくお客に心配かけたくないからねぇ・・・
あんまり何日も休むわけにはいかないよ?」
ファデット:「一日あれば十分だと思うが、休まずに済む方法もあるかもな。」
紫郎 :「そのダインとやらの目的は完全にこの店で完結しているのかい?
例えば、何かが通るときに襲い掛かる目的でこの店を狙っているとしたら、
その決行日以外の日に店を閉めても意味がないと思うけど?」
ファデット:「そう言われちゃうとな…」
ファデットは言葉を濁してます。
ノワール :「あのー…」
ノワールは小さく挙手。
ノワール :「わたし、ダインさんの狙いわかっちゃったかもしれません。」
ファデット:「何!!」
ファデットはあやうくお皿をひっくり返しそうになってます。
ノワールはスプーンをどこぞの名探偵のパイプのように咥えて、
ノワール :「『人がいるとまずい』というのは、
ここで誰かに見られちゃまずいことをするからですわ。
じゃぁ、なぜこの店じゃないとまずいか?
他の店になくてこの店にあるものって何だと思います?
ワトソン君。」
ノワールは悪戯っ子のように微笑んで、
ノワール :「立地条件ですわ。
この店じゃないと『開けゴマ』の呪文は使えませんの。」
そう言ってノワールは隣の貴金属店との間を仕切る壁を触ります。
ノワール :「この向こうにはなにがあると思います?
貴金属店ですわ。」
ファデット:「(指をパチン)それだ。自店はガードが固いが隣なら行けそうだって
そういう考えか。」
ノワール :「だとすれば『臨時休業』作戦使えるかも知れませんわ。
『何日の夜から何日まで社員旅行』とか言ったら、
彼らきっと忍び込んできますわ。」
ファデット:「ただ、店の事情を考えたら休みは取らないに
越した事ねぇんだよな。
要するに、あの店以外の場所で臨時営業できりゃあいいんだろ?
そうすりゃ普段の客だって少し移動すればいいだけの話だから
全然売れないわけじゃねぇだろ?
場所がなければ休むか、それこそ営業に出るしかねぇけどな。」
結城更紗 :「嫌がらせ担当の人たちが成功したかどうか確認するために
ダインと言う人も、どこかでおふくろ亭の様子を見ていると思うので、
普通にお弁当を売りながら、誰かがダインと言う人を見かけたら
臨時休業の張り紙をするようにすればどうですか?」
更紗PL :ダインが遠くから店を見ていたとすれば、オトコ・エー捕獲の時の皆の怪しい動きが、
丸見えだったかもしれませんね。(^^;
ノワール :「んー?偽りの臨時休業の張り紙ですか?
ちょっと聞き込めばばれちゃいそうですわ。
…臨時休業が必要かは後で決めましょうよ。
でも、その前にいくつか調べないといけませんわね。
まず、ダインさんたちはすでに隣の店の見取り図とか
手に入れてるのかとか
貴金属店にある普通の宝石が狙いなのか、
それとも貴金属店に近くすごいものが入荷するのかとか。
あと、ダインさんが傭兵とかやとっていないかとか。」
八重 :「そうだねぇ、週に数回、仕入れがあるみたいだけど・・・
さすがにお隣さんでもそこまでは教えてくれないねぇ・・・」
結城更紗 :「そう言えば、どこかの店で1ヶ月ほど前に高価なものを仕入れたと
聞いた覚えがあります。
貴金属店なら高価なものばかりなので、そこのことかも知れませんね。」
ファデット:「入荷の情報は、物流関係にいるオレの弟ミリートに手紙を書いてみるか。
貿易の手伝いをやっているから普通の人よりは知ってるだろ。」
しかし、見取り図を手に入れてるかとか、傭兵を雇ってるかは
接触せんとわからんな。」
ステイシー:「全然関係ないかもしれないですけど、
お隣のお店、ガネード神殿の偉い方の御用達なんですよ」
ノワール :「それも関係あるのかしら?
どうしましょう?
ダインさんのお仲間の特徴もわかってることだし、
隣の店とかで目撃情報を聞けるかもしれません。
あと、隣の店を建てた大工さんとかに聞いたら
金庫室の場所もわかっちゃうかも。
ダインさんたち、すでに接触してるかもしれませんわね。
貴金属店の噂もしいれなくっちゃ。
店員さん達の中に、
借金で苦しんでダインさんに協力するハメになった方がいらっしゃるかも。
ファブさん、どうします?いっそダインさんに接触して
『ギャグニーの大男にお前らの仕事を手伝えって言われた。
儲けは山分け。お前らは、仕事終えたらさっさと進上金払えよ。』
とかなんとか言って、仲間になってみるというのは?
危険かもしれないんで、もう少し確信もてるまでオススメしませんけど。」
ファデット:「まあ最終的に裏切るわけだからな。
手詰まりだったらやってもかまわんぞ?」
結城更紗 :「裏切るとしても、他の盗賊ギルドのテリトリーを犯して仕事をすることには
変わりが無いので、後の報復が怖いですよ。(苦笑)」
ノワール :「じゃぁ、とりあえず接触案は隅においておきましょう。」
紫郎 :「店の安全が第一ってこともあるからなぁ・・・
隣の店の内情から大工まで、全部を調べる時間があるといいんだけど・・・
とにかく、もう少し情報収集するなりした方がいいのかなぁ・・・
さて。じゃ、明日以降の動きを決めようか。
調べものは分担した方がいいもんね。
店が一段楽したら一気に動こう。
とりあえず、何人かで隣の店に客として行ってみたら?」
ノワール :「そうですわね。明日にでも行ってみることにしますわ。」
結城更紗 :「ノワールさん、私も明日、貴金属店に連れて行ってください。」
ファデット:「貴金属店に行くならこれを持って行けよ。」
ファデットは胸の翡翠のペンダントを渡します。
ファデット:「幾らくらいの価値があるか聞くついでに聞いてみ?
ただ、それ オレの妻の形見だから
譲ってくれといわれても絶対売るなよ?」
結城更紗 :「そう言えば、八重さんやステイシーさんに似顔絵見せてませんでしたね。
この人に見覚えはありませんか?」
更紗は、ふと何を思ったのかダインの似顔絵を八重やステイシーに見せて聞いています。
八重 :「う~ん・・・見覚えはないね」
ステイシー:「もしかしたら、お客さんに紛れていたかもしれませんが・・・
何回も買いに来てくれる人でないと覚えてないんですよね・・・」
更紗PL :情報を整理すると、ダインたちは貴金属店で仕事しそうな気がするのですが
・・・おふくろ亭への嫌がらせの理由にしては、時間もかかりますし、
関連性が見出せませんね。(^^;
ノワールPL :今、ノワールは、ダインがなんとかしてお弁当屋から人を追い出した後、
店内から隣の貴金属店の間の壁に穴を空け、金庫を破るのではないかと推理しています。
正面から貴金属店のセキュリティを破るよりも、ただの弁当屋から人を追い出し
壁に穴を空けるほうが楽そうだと判断したのでしょう。
むろん、間違えてるかもしれませんけど。
ファデット:「行きたいところがたくさんあるな・・・
とりあえず、遊び人風の男に変装したい。
適当な服があったら貸してもらえねぇかな?」
紫郎 :「遊び人風ねぇ・・・探してみるわ」
ファデット:「あと、弁当の無料券を二枚ほどあると嬉しいな。」
紫郎 :「それは構わないけど・・・
おばちゃん、頼むわ」
■その日の夜
ファデットはミリートに手紙を書きます。
ファデット:『ファブだ。
今日は仕事の件でちょっと相談だ。
今回オレも冒険者の仕事でちょっと調べなきゃならんことになった。
同封してある男・・ダインっていうんだけどな。
こいつが主犯で店に嫌がらせを指示してるんだ。
で、オレが勤めている弁当屋『おふくろ亭』の隣が
ガネート御用達の貴金属店でな。入荷が週に何回かあるらしい。
やつらは貴金属店の宝飾を狙ってるかもしれん。
それで、オレらは立地条件の都合上
どうも『仕事』の邪魔なんじゃねぇかって話なんだ。
正直入荷状況なんて聞けねぇから、ちょっと調べてくれないか?
えらく高価なものが入るようなら日程を知らせてくれ。
頼むな。』
ファデットは手紙に似顔絵とタダ券を同封します。
GM :了解しました。手紙が出来次第、紫郎が届けに行きます。
返事は明日の夕方には届いていることでしょう。
一方、こちらは更紗の部屋の前。
昼間の更紗との会話でなにか思うことがあったらしいノワール。
夜中に更紗の部屋を訪ねます。
数回のノックの後、
結城更紗 :「は~い、どうぞぉ~。」
更紗の眠そうな声が中から聞こえてきます。
結城更紗 :「ノワールさん。何かあったんですか?」
ノワール :「あの…昼間のことなんですけれど。
…ひょとして、更紗さんって
すでに心に決めた方がいらっしゃるんじゃありません?
だとしたら、悪いことを言ってしまったかしら?」
結城更紗 :「あぁ、私も、ちゃんと言えませんでしたから。
気にしなくて良いんですよ。(笑顔)
心に決めたと言うわけではないんですけどね。
知らない顔の優しそうな若い騎士様と子供の私が
楽しそうに結婚の約束をしている夢を時々見るんです。
私は過去の事件で子供の頃の記憶を無くしてしまっているので、
もしかすると私の大好きな人だったのかなと思うようになって・・・
そしたら何時の間にか、その人に恋しちゃって・・・。(照)
あっ!恥かしいから皆には内緒にしてくださいね。(真赤)」
更紗は眠いために理性が弱くなっているのか、ノワールが聞きもしないのに
ペラペラ喋ります。
ノワール :「まぁ!素敵な話ですのね♥
まるでサーガの恋物語のようですわ♪
わかりましたわ。みなさんにはナイショですわねw」
結城更紗 :「はい。ノワールさん絶対ですよぉ~。」
ノワールの何気ない笑いに不安になって、更紗は念を押してみます。
ともかく好奇心が満足されたのか、ノワールは部屋に戻っていきます。